刷毛のサイズ選びは、仕上がりの美しさや作業効率に直結します。
単に「幅」だけでなく、毛丈(長さ)・腰(コシ=硬さ)・形状(平/筋違い)を総合的に考えることが大切です。
目次
サイズ(幅)の目安
刷毛の幅はmmまたは号数で表されます(10号≒30mm、20号≒60mm、30号≒90mmが目安)。
- 10~30mm(小型):細部や狭い隙間、模型や家具の細工部分に最適
- 40~70mm(中型):窓枠やドア枠など部分塗装に使いやすい
- 80mm以上(大型):広めの板材やローラー塗装の仕上げ均しに便利
※ 壁や外壁の大面積は基本的にローラー/吹付が主体で、刷毛は「切り込み」作業が中心です。
用途別の選び方
建築塗装
- 切り込み・枠物:30~60mmの筋違い刷毛
- 建具や家具:枠や框に25~40mm、板面に50~70mm
- 外壁の塗り分け:40~70mmの筋違い刷毛が便利
模型・精密作業
- 6~25mmの細幅、短毛丈でコントロール重視
ニス・クリア塗装
- 枠や細部:25~40mm
- 板面:50~70mm
- 重要なのはサイズよりも毛質(細く均一で先割れのある毛)。
接着剤・ボンド
- 20~40mm程度の安価な刷毛(使い捨て前提)
- 広面にはスキージーやローラーの方が効率的
清掃・除塵
- 精密機器:10~30mmの柔毛(帯電対策あり)
- 木工作業の粉払い:50~70mmの腰強め刷毛
塗料と毛の材質の相性
- 水性塗料:化繊(ナイロン・ポリエステル・PBT)が最適。天然毛は吸水で腰が弱りやすい。
- 油性塗料:豚毛などの天然毛が定番。ただし近年は耐溶剤性の高い化繊も有効。
サイズ以外の重要ポイント
- 毛丈:長い=含みが良く伸びる、短い=コントロール性高い
- 腰(コシ):硬い=粘度の高い塗料やザラ面向き、柔らかい=クリア塗装や仕上げ向き
- 形状:平刷毛=平面・均し、筋違い刷毛=角や隅の切り込み
現場で便利な「基本セット」
- 細部・切り込み用:30~40mm筋違い刷毛
- 万能サイズ:50~60mm筋違いまたは平刷毛
- 中広面用:70~75mm平刷毛
この3本があれば、多くの塗装や工作に対応できます。
まとめ
- サイズ選びは「塗る対象の幅の1/3~1/2」が目安
- 広面=ローラー、刷毛=細部や仕上げが基本ルール
- 毛丈・腰・毛質も同時に考慮すると失敗が減る
以上、刷毛のサイズの選び方についてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。