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刷毛による塗装のコツについて

刷毛,イメージ

刷毛による塗装には「ムラが出やすい」「刷毛跡が残る」などの難しさがありますが、いくつかのコツを押さえるだけで、仕上がりがぐっと美しくなります。

以下では、道具の選び方・塗装前の準備・塗り方の基本動作・仕上げの工夫の順に詳しく解説します。

目次

道具選びのコツ

  • 刷毛の質
    仕上がりを左右するのは刷毛の毛質です。水性塗料にはナイロンやポリエステルなどの化繊刷毛、油性塗料には獣毛(豚毛や馬毛)を選ぶと良いです。安価すぎる刷毛は毛が抜けやすく、仕上がりにゴミが混ざるため避けましょう。
  • サイズ
    面の広さに合わせて選びます。狭い部分や細かい部分は小さい平刷毛、広い面は幅広の平刷毛を使うと効率的です。
  • 下処理用と仕上げ用を分ける
    サビ止めや下塗りに使った刷毛と仕上げ用の刷毛は別に用意すると、仕上がりが格段に向上します。

塗装前の下準備

  • 塗装面を整える
    サンドペーパーで軽く研磨し、ホコリや油分を完全に除去しておくことが大切です。下地が汚れていると、塗料が密着せず剥がれやすくなります。
  • マスキング
    塗りたくない部分には養生テープを貼り、仕上がりの境目をきれいに見せる工夫をします。
  • 刷毛の馴染ませ
    新しい刷毛は軽くほぐしてから使います。毛先を手でしごいたり、新聞紙で軽く叩いて抜け毛を落としておくと、仕上がりがきれいになります。

塗り方の基本動作

  • 塗料の含ませ方
    刷毛を半分くらい塗料に浸け、容器の縁で軽くしごいて余分な塗料を落とします。付けすぎると垂れやムラの原因になります。
  • 塗り始めは中央から
    面の中央から塗り始めて外側へ広げていくと、境界部分に塗料が溜まりにくくなります。
  • 塗り筋を一定方向に
    最初はタテ方向、次にヨコ方向と「交差塗り」して全体をカバーし、最後に一定方向へ軽く撫でるように「仕上げ塗り」をすると、刷毛跡が目立たなくなります。
  • スピード感
    ダラダラ塗ると乾燥ムラが出ます。リズミカルに塗り進めることが重要です。

美しく仕上げるための工夫

  • 重ね塗りの基本
    一度で厚塗りせず、薄く均一に塗り、しっかり乾燥させてから2回目、3回目と重ねていくのが鉄則です。
  • 際や角の処理
    隅や角は塗料が溜まりやすいため、最初に刷毛を立てて軽く塗り、仕上げの段階で全体と馴染ませるように撫でます。
  • 環境管理
    直射日光下や湿度が高い日は避けましょう。乾燥が速すぎたり遅すぎたりしてムラの原因となります。
  • 仕上げの「なで塗り」
    最後に塗料が乾かないうちに、毛先だけで軽くスーッとなでるようにすると、刷毛跡が消えやすくなります。

よくある失敗と対処法

  • 刷毛跡が残る → 塗料を薄めに調整する/仕上げ塗りで一定方向に撫でる
  • ダマやタレが出る → 塗料の含ませすぎに注意/タレた部分は半乾きのうちに刷毛でならす
  • 塗膜が剥がれる → 下地処理不足が原因。研磨と脱脂を徹底する

まとめると、刷毛塗装の最大のコツは「良い刷毛を選び、薄く均一に、乾燥を待って重ね塗りする」ことです。

職人もこの基本を徹底しています。

以上、刷毛による塗装のコツについてでした。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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